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ソーシャル・ジャスティス基金 第10回助成先(2021年助成公募)審査結果

 

公募テーマ:「グローバル化社会における草の根民主主義」(特設テーマ)または「見逃されがちだが、大切な問題」(基本テーマ)に取り組むアドボカシー(社会提案・政策提言)活動

助成決定額:総額300万円、各助成事業100万円。

助成決定先:助成公募を21年9月に行い(公募の概要はこちらから※ご参考)、有効応募総数48案件となりました。書類審査と面接審査を経て、下記3団体の事業に助成を決定しました。

助成期間 2021年1月~1年間または2年間

 

◆ 性売買経験当事者ネットワーク灯火

性売買経験当事者ネットワークの立ち上げ

【事業概要】 (助成期間は1年間)

 性売買の現場で性暴力の被害に遭ってきた当事者たちがつながり、安心して語れる場をつくり、当事者による連帯事業の基盤となるネットワークを構築する。性売買が女性に対する暴力で性搾取であることを前提に、性売買・性搾取被害の根絶、被害者の尊厳や権利を回復することを目指す。

 現在の日本では売買春が容認され、売春防止法では女性は主体的に性売買を持ち掛ける存在とみなされ、買う側の男性には勧誘罪の罰則が適用されないなど女性差別的な法律になっている。さらに、性売買に関わる女性の背景にはさまざまな困難があるが、公的支援からこぼれ落ちている現状があり、厚労省の「困難な問題を抱える女性に対する支援の在り方に関する検討会」でも売春防止法改正の必要性と、女性を包括的に支援する新法が必要であるとまとめられている。

選考骨子】 (基本テーマで応募)

・日本社会の本質的な課題として重要であり、売春防止法の改正や女性を支援する新たな法制定も視野に入っている点も期待できる。

・性売買を経験した少女・女性のネットワーク形成という活動は稀有。事業担当者の従来活動は高く評価されており、社会的にインパクトの強い事業になると判断する。

・この問題の背景にある社会構造をよく理解している活動だ。

 

◆ 一般社団法人子どもの声からはじめよう

児童相談所一時保護施設における訪問アドボカシー

【事業概要】 (助成期間は2年間)

 虐待を受けた子どもが児童相談所等に一時保護されながら、その後、尊い命が奪われてしまう事例が後を絶たない。虐待相談件数の増加に伴い児童相談所の業務はひっ迫しているうえ、専門職と保護者との力関係の狭間で子どもの声は矮小化されがちだ。

 困難を抱える家庭と子どもを支援するため、社会的養護の理念である「社会全体で子どもを育む」には、専門職による公的支援制度の充実とともに、市民の参画が欠かせない。

 当事業では、市民や児童相談所の一時保護所を経験した若者など当事者がアドボケイトとなり、児相職員から独立した立場で、子どもの声を聴く。その声は本人やアドボケイトにより公的機関や保護者に伝え、対応を確認する。また、児相職員と研修や協議の場を設け協調的な関係を築く。

 子どもの声を起点に子どもの意見形成・意見表明を支援する子どもアドボカシーの制度を構築し、子どもが自分の人生を主体的に歩める社会を目指す。                                

選考骨子】 (基本テーマで応募)

・子どもの権利擁護、子どもの最善の利益保障のために、子どもの意見形成・意見表明を独立した市民アドボケイトが支援する活動は重要だ。

・児相の一時保護所は非常に厳しい状況にあり、保護者による虐待問題もあり、そういった環境におかれた子どもを市民アドボケイトが支援することは重要だ。また、市民アドボケイトという仕組みが他分野の施設でも重要となりえることを鑑みた。

・「障害児施設の市民訪問アドボカシー事業」をSJFは助成し(2017年から2年間、子ども情報研究センター[現NPO法人子どもアドボカシーセンターOSAKA])、市民アドボケイトが全国に広がる端緒となったことが、関東圏の当事業とつながっており、これが軸となりさらに広がることをSJFが支援する意義がある。

・児相と市民アドボケイトとの信頼関係をつくることも重視している点を評価する。

 

◆ 気候危機と水害:ダムで暮らしは守れるか?連続セミナー実行委員会

川を住民の手にとりもどす~市民が考える気候危機下での「流域治水」~

【事業概要】 (助成期間は1年間)

 気候変動による災害が世界各地で増加している。気候危機の時代に、日本の河川政策が引き起こしている諸問題について国内・国際的に知識や経験を共有しながら、市民の視点による「流域治水」を提案することが急務だ。国交省は新たな治水方針として「流域治水」を盛り込むことを発表したが、新規ダム建設、既存ダム改修を主軸とした従来の治水政策の踏襲に留まっている。

 熊本県球磨川の豪雨災害に対して、中止していたダム建設が復活し、その是非が問われている。川と私たちの暮らしをめぐる諸問題について、日本の河川政策の現状や、海外のダム問題や流域治水との比較、住民参加による伝統的知識を生かした河川政策の在り方について、住民が知り・学び・考える場をつくり、提言をまとめ、国や県との対話、議員への働きかけを実施する。 

 球磨川での市民による流域治水提言作りをモデルケースとして、他の地域における流域治水の参考となるよう提示し、気候危機を踏まえた住民参加型の流域治水の必要性について広く社会で認識を共有する。

選考骨子】 (特設テーマで応募)

・気候危機下で頻発する豪雨災害に対して、河川流域の住民全体で問題への理解を深め、住民の声を集約して政策提言をすることは喫緊で重要な課題だ。

・開発事業に対して、地域に根差して環境問題に長年取り組んできた知見のある市民活動と、海外開発の現地住民支援によるグローバルな視点やアドボカシーの知見がある国際環境NGOが連携して、広く社会に問題提起し世論喚起につなげ、政策に反映させる手法の意義を鑑みた。

・治水と地産はつながっており、持続可能性の観点からも今重要なテーマだ。

・球磨川の河川流域では、依然災害からの復旧は途中であり、地域の高齢化も進んでいるが、伝統的な河川利用の知識を持った世代の知恵を集める最後の時期かもしれない。

 

ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)助成発表フォーラム第10回

~2022年1月7日13時半からオンラインで開催します。詳細や参加申込はこちらから。ぜひご参加ください~

 

 

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