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SJFアドボカシーカフェ報告


国会事故調は何を問いかけているのか
~原発賛否の前に見つめなければならないことは~

 2013年5月21日、ほとんどの人が福島原発事故の実態を、知らない、知ろうとしない、あるいは福島に限局された問題と考えているという現状をどう捉えるのか、皆様と一緒に考えるため、文京シビックセンターにて、アドボカシーカフェを開催いたしました。
国会事故調の報告書は、原発に対する賛否など価値判断を排除し事実検証に徹しました。その報告書からは、福島原発事故の根源的な原因は「人災」であることが示されました。深層防護という国際標準の安全対策を満たさず、規制当局による東京電力への監視機能は崩壊状態のまま迎えた2011年3月11日の東日本大震災だったのです。そしてこれは、この問題に対し思考停止し「変われなかった」私たち市民の問題でもあると問いかけています。
自らの問題として社会に問いかけていこうと語る石橋さんと、報告書からの情報を行動に結びつけ私たちの社会で活かし共有していこうと語る三木さんの切り込みと、参加者とのダイアログを通して、いつしか会場には議論の対流が生まれていました。問題を手元に引き寄せるきっかけとなり、さらに、ここから次のステップを各々問いかける機会となりました。

◆  おもな内容 ◆
◇ 石橋 哲さん(元 国会事故調事務局 調査統括補佐、
あああああああああ「わかりやすい国会事故調プロジェクト」発起メンバー)からの提言
◇ 三木由希子さん(NPO法人情報公開クリアリングハウス理事長)からのコメント
◇ 参加者とゲストのダイアログやディスカッション
◇ 進行・企画説明 大河内秀人(SJF運営委員)

◆  映像アーカイブとともに報告いたします(以下 敬称 略)。◆

~ 東京電力福島原子力発電所 事故調査委員会(以下 国会事故調)は、その事務局も含めて、政府官僚や事業者から全く独立した機関だった。(大河内)
◇ 人々が本当のことを知るための情報となる国会事故調の報告書や7つの提言を、見せない・見たくないではなく、生かしていきたい。震災後、次第に個々のニーズが異なっていき、“分断”がおこっている。(石橋)
◇ 衆参両院から独立した一時的なものであるがゆえに足場のない国会事故調の提言を実現するためには、これまでの国会のあり方そのものも含めて問いかけて行かないといけない。その為にみんなで何から始めたいか共有できればいいなと思う。(三木)
◇ 足場をつくれないか?(参加者)
◇ 国会事故調は、憲政史上初の審議機関の在り方だった。次はちゃんと足場をつくる。それが国会事故調の提言7で示したように、独立した調査委員会をつくることだ。(石橋)
◇ 国会議員が原発問題に対してもっと解決に向かって動いていくよう、私たちはどういうアクションをとっていけばよいのだろう。(参加者)
◇ 私たちにできるのは、国会議員らに“Let’s ask questions.”だ。(石橋)

~ なぜ、国会事故調ができたか?というと、“未来”に向けて、“日本およびその政府が、国民からの信頼、世界からの信頼を取り戻すため”だ。(石橋)
◇ 2013年4月8日に衆議院で原子力問題調査特別委員会が開かれた。しかし、国会事故調の“7つの提言”の真意が理解されたのか。国会は何をしていいかわからないという声もあると聞く。(石橋)

~ 何が明らかになったのか?というと、福島原発事故は、防げたはずの事故――人災だったということだ。(石橋)
◇ 2006年 には津波による全電源喪失のリスクを認識しながら、2009年の耐震安全性評価の最終報告期限を2016年に先延ばししたまま、2011年3月11日の東日本大震災の日をむかえることとなった。(石橋)
◇ “安全な原発”発言の前に、安全の定義とは?(参加者)
◇ 「原子力の安全」国際原子力機関(IAEA)の深層防護の枠組みでは、止める、冷やす、閉じ込める、の3層の防護に加え、原発が事故を起こした際にその影響をどう低減するか、周辺住民の避難や環境をどう確保するかまで徹底して考えなければならない。前段の層が突破されたことを前提に次の防護を考えるのが世界標準の5層の防護の考え方。日本では、3層までのパッチワークの防護しかなかった。(石橋)

~ “Make it simple!”思考停止を脱しよう。有権者ができるのは、わかる説明が得られるまで、国会議員に質問し続けること。国会事故調報告が国会に求めている“提言実現にむけた実施計画の速やかな策定”と“実施状況の国民への公表”が第一歩へのキーワードになりうる。よい質問にはよい材料が要る。国会事故調報告書には世界が評価する「素材」がある。まずはダイジェスト版の“はじめに”と“結論と提言”をぜひ参考にしていただければ。(石橋)
◇ 国会議員に質問し続け、答えを得ることも大切だが、それを通じてどういう社会なり何を実現するのか、という“その先”を見据えないといけない。(三木)
◇ 子どもに、あの時なにしたのと問われて、答えられるようになりたい。(石橋)

~ 若い世代はすでに動き始めている。ネットワークを広げる高校生がいる。(石橋)
◇ なぜ、若者にアプローチしているのか?(参加者)
◇ 若い人にちゃんとした大人になってもらうために、今までの大人の現実を見せる。 (石橋)
◇ なぜ、国民が待っていた国会事故調の報告書が埋没しそうなのか?(参加者)
◇ いろんなところに見られる思考停止。原発事故がスキャンしてみせた問題構造が、日本の“見ざる、言わざる、聞かざる”体質だ。(石橋)
◇ 早く、詳しい資料を公表してほしい(参加者)
◇ 国会事故調の分書類は、事故調解散後に国立国会図書館で保管されているが、誰が責任を持って長期にわたり管理をし、情報公開をしていくのかは宙に浮いたまま。そもそも国会には情報公開法もなく、規程で情報公開を行っているが、立法行政文書といわれるもののみ対象。おそらく事故調の調査に関する文書は、立法調査文書という今の情報公開のルールでも公開の対象外となるものに当たるだろう。いずれにしても、事故調の報告書や公表されている会議録など以外の情報公開を求める仕組みがない。(三木)
◇ “知る”とはどういうことか、に気をつけたい。発表された情報だけで判断しない。その根拠をしっかり見て行き自分たちなりにちゃんと理解することが大切だ。国会事故調の報告書は、どうやってできていて、私たちの社会でどう活用していくか考えることが大切だ。(三木)

~ スリーマイル島事故時にアメリカの原子力規制委員会の委員だった人の言葉、「原発事故は1つとして同じものはない。個々の事故対策に終始している。」にはっとした。普遍化が必要だと思う。ゼロリスクはないとすると、原子力規制の在り方を考えて行かなければいけない。(三木)
◇ 制度や役所は目的に従って動く。国会事故調提言⑥では、原子力政策の大本である原子力基本法等の法制度の目的から変えることを提案している。従来は国民経済の発展を目的としていたが、「国民の健康と安全」を第一とするよう再構築が必要だ。(石橋)
◇ 審議する第三者機関のイメージは? 第三者機関にすべてをゆだねるのも一種のお任せ。市民参加も必要で、いろんな人が参加して決められるといい。(三木)
◇ 国会事故調は、政府や原子力事業者とも関係がなかったスタッフを事務局として設置し、調査統括{石橋さんもメンバー}と、委員が一体となってと綿密に打ち合わせながら原案策定や報告書作りを行った。行政が事務局機能を掌握する従来型の審議機関とは異なるものだ。(石橋)
◇ 日本はお役人が決めているという諦観に対して、SJFの意義が一つあると思う。対話していくことがソーシャル・ジャスティスへの道だと、アドボカシーカフェを続けてきて、つくづく思う。当事者の人々からの現場の生の声を素材、また客観的な情報をもとに対話していきたい。(大河内)

動画はこちらをご覧ください。



 

ご支援はこちらから(税金の控除が利用できます。) http://socialjustice.jp/p/shien/

 

****** 今後の企画予定のご案内 ~お申込受付中です~ ******

◆5月28日  SJFアドボカシーカフェ
「 セクシャル・マイノリティのことを知り、誰もが生きやすい社会を目指して 第2回
~カミングアウトというコミュニケーション~ 」
あああ詳細はこちら http://socialjustice.jp/p/event20130528text/

◇6月19日  SJFアドボカシーカフェ
「 生活保護の現場から見る、日本の貧困問題 (仮題)」
あああ詳細はこちら http://socialjustice.jp/p/201306eventplan/

◆6月22日 ソーシャル・ジャスティス・ダイアログ
「 わたしたちは、どういう未来を創るのか
~社会的公正と「新しい」未来をシェアしよう~ 」
あああ詳細はこちら http://socialjustice.jp/p/201306eventplan/

******* 関連リンク ******

◆国会事故調査委員会の報告書(国立国会図書館資料)(ダイジェスト版や要約版もあります。) http://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3856371/naiic.go.jp/report/

◇わかりやすい国会事故調プロジェクト http://naiic.net/

◆情報公開クリアリングハウス http://clearinghouse.main.jp/wp/

***** 2013年5月21日企画のご案内資料はこちら *****

 

 

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