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 SJF第6回目の助成先が2017年12月に決定されました。

 応募総数35団体(助成公募の概要はこちらをご覧ください)。書類による1次審査と、面接による2次審査により、次の2団体に決定されました。

【助成期間】 20181月~12月

【助成額】 各団体100万円

【助成先】

助成テーマ1: 

いのちの無差別性に関する取り組み ~あらゆるいのちが尊ばれる社会をめざして~を対象とするアドボカシー活動   

             ――公益財団法人 庭野平和財団との協力による助成――                 

特定非営利活動法人しあわせなみだ

『「障がい児者への性暴力」に関するアドボカシー事業』

 ◇事業概要:  

 刑法が2017年7月に改正されました。しかし今回の改正では、救われない障がい児の被害者がいます。障がい児者への性暴力が潜在化しています。

 13歳以上の被害者については裁判で暴行脅迫を立証する必要があり、独特の表現方法を持つ障がい児者にとって、事件化は現実的ではありません。また18歳未満の障がい児への性暴力を対象とした「児童虐待防止法」や、18歳以上の障がい者を対象とした「障害者虐待防止法」においても、性的虐待の通報件数は限られています。さらに、障がい児者を対象とした、性暴力に関する公的な調査は、実施されていません。

 そこで、性暴力を経験している障がい児者の存在を明らかにする調査を実施し、障がい児者自身の声を政治の場に届ける、アドボカシーの機会を創ります。さらに、2020年に見直しが検討される刑法の性犯罪の「被害者」の概念に、「障がい児者」を盛り込むよう働きかけていきます。その土台として、市民に障がい児者や性暴力被害者への理解が広まるようなイベントを開催します。これらは、障がい児者が、自身のストーリーを語る力を得ることにもつながります。

 ◇選考骨子:

 専門的な実態調査がなかった分野であり、障がい児者の性犯罪被害者の声は見過ごされてきたことに対して動くことに意義がある。被害者を救うため、社会を変え、法制度を改正していく実効的なプランニングが具体的である。2017年の刑法改正では救われない被害者がいることへの理解を広げ、2020年の刑法改正にむけて有益な貢献ができると期待する。

 

 

助成テーマ2:「見逃されがちだが、大切な問題に対する取り組み」を対象とするアドボカシー活動

モザンビーク開発を考える市民の会

 『援助・投資によるインジャスティス(不正義/不公正)を乗り越える ~3カ国市民社会連携を通じたアドボカシー活動~』

◇事業概要:

 アフリカのモザンビークで、2009年より日本とブラジルの官民がナカラ回廊開発を進めてきました。しかし、この開発による土地の収奪などが起き、住民の8割以上を占める小規模農民(小農)の暮らしが、犠牲になっています。そこで、現状を変えようと小農運動が立ち上がりましたが、この間モザンビーク政府のガバナンスが悪化しており、弾圧されています。また、小農らは、日本の国際協力機構(JICA)に「公開書簡」を送ったり、異議申立をしていますが、日本は資源利権を重視し有効な手を打っていません。

 これを受けて、日本のNGOとして、小農の命と権利を守り、その声を政策決定者に届け、小農の人権を省みない政策の転換に取り組みます。この活動は、日本だけでなく、ブラジル・モザンビーク3カ国の市民社会や世界の人々とともに行います。

 具体的には、小農の異議申立プロセスへの支援や、運動のキャパシティ向上支援とともに、この開発計画による環境社会への影響の調査を共同で行います。そして、調査結果にもとづき、政策転換のための対話を外務省・財務省・JICA・JBICや進出企業と行います。また、「国益重視」を掲げる外務省の「開発協力大綱」に問題提起し、JICAの「環境社会配慮ガイドライン」を改正する議論に小農が寄与できるよう尽力します。

 以上を踏まえ、2018年11月(予定)には、3カ国市民社会会議を東京で開きます。日本の海外開発が地域の住民に何をもたらし、どう受け止められているのか、また「民主的な意思決定」に向けてどのような努力や実績があるのかについて、日本社会の広い層の方々に知ってもらいたいと思います。例えば、国連の「小農の権利宣言」や「投資と人権指導原則」の議論には、世界各地の小農運動も加わっていますが、日本ではほとんど知られていません。本事業が、日本の皆さんの意識や理解の深化に役立ち、今後の日本の海外への関与(投資・援助)を改善することに繋がるよう力を尽くします。また、日本国内の社会的課題やそれへのアプローチを別の角度から考えるきっかけが提供できればと思います。

◇選考骨子:  

 開発援助の問題としてだけではなく、日本自身の問題とどう関わっていくのか見極めることが大切だ。政府機関だけでなくアフリカへ進出する企業を通して開発の問題を追及していることを重視する。 環境や地域を守ってきた小規模農家の人たちと、日本の政策体系に欠けている小規模農業の概念を学び直し、国連の「小農の権利宣言」にも関心が高まることを後押しする好機となる。 ミャンマー開発の問題をSJFは前回支援しており、アジアとアフリカ、日本の問題に重層的に取り組むことの意義を鑑みる。

 

◇◆◇ 助成発表フォーラム 第6回◇◆◇

【日時】20181月918302100 (開場1800

【会場】新宿区・若松地域センター 2階 第1集会室 

詳細・参加申し込みこちらから 

 

 

 

 

 

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