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ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)第7回助成最終報告

特定非営利活動法人国際子ども権利センター(シーライツ) 活動報告(2020年1月

団体概要

 【ビジョン】すべての子どもがあらゆる暴力から守られ、子どもの権利、特に参加の権利を実現していく社会を目指します。

【これまでのあゆみ】 1992年、関西でユニセフのためにボランティア活動をしていた数人が、子どもの権利を日本社会に広め、子どもの権利の視点から国際協力をすることを目的として、設立しました。
設立後、ブラジルのストリートチルドレンの虐殺に対して抗議キャンペーンを行い、また日比国際児(JFC)のために国籍法改正運動やフィリピンのNGOに対する資金協力をおこないました。
1997年からはインドの児童労働問題にとりくみ、インドの子どもを日本に招聘し、子どもの視点から児童労働の問題を解決するためにはどうすればよいのか、一般の人々と子どもとともに考えるキャンペーン事業をおこないました。
2004年からは、カンボジアで子どもの権利普及と子どもたちが人身売買や児童労働の被害にあわないよう子どもたちへの啓発活動、おとなへの生計向上支援活動をおこなっています。
国内では2018年より脳科学に基づく子育て講座の開催などを通じて、子どもへの暴力をなくす取り組みを継続しています。

 

助成事業名・事業概要

子ども自身によるアドボカシー促進のための子どもの権利普及事業
~マイノリティの子どもに焦点をあてて~

 『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』 の出版記念セミナー、および、マイノリティの子どもグループ対象の出版本を使った子どもの権利学習ワークショップの実施。
① 出版記念セミナーを原稿執筆者やNGO関係者と連携し、一般公開で行いました。
② 外国につながる子どもたちやLGBTの子ども若者グループにかかわりのある団体の協力のもと、子どもと共に本を使ったワークショップを実施。その過程で子どもたちの声をききました。
③ それぞれに直面する問題は異なっていても、子どもの権利条約や移民の子どもに関する一般的意見など国際人権基準を使うことによってマイノリティの子どもが権利を回復するアドボカシーを効果的に行いうることをアドボカシーカフェやHP、SNSで示すことで全国で同じ悩みを持つ子どもやNPOが運動を起こしやすくします。

 

助成金額 : 100万円

助成事業期間 : 2019年1月~12月

助成事業の成果・助成の効果:   

① 出版本『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』が各地の図書館に配架されました。また本の出版をきっかけに代表の甲斐田が取材を受け、その内容が地方の新聞に掲載されました。本の出版を通じて、関心をもった子どもや教員、子ども支援にかかわるNPOスタッフや自治体関係者が権利を知ることができる環境をつくりました。初版の在庫が少なくなり、現在2000部の増刷中です。

② 出版記念イベントを通じて、「子どもの権利を国内で普及していくことについての意義」や「当会がどのように子どもの権利を普及すれば、マイノリティの子どもたちなどがエンパワーされるのか」を参加者に示したり、執筆者の思いを表すことで、子どもの権利の重要性に対する認識を高めることができました。イベントの参加者のうち、ある小学校教員は周囲の教員や市議会議員に10冊以上、本を配布するなど普及における成果がでています。

③ 外国にルーツをもつ子ども、LGBTの子ども、不登校の子どもなど、マイノリティであるために差別を受けやすく生きづらい思いをしている子ども、若者が権利を知ることで、不当な扱いを受けないために子どもの権利条約を道具にしながら、自身の声を表現することができました。

④ シーライツとして国内での本格的な事業を実施することで、組織としての強みや課題がより明確にできた。子どもと直接関わりながら実施していく事業よりも、子どもに関わる団体やスタッフに対して「子どもの権利」を伝えたり、より効果的なアドボカシー活動を共に考えることなどが、当会の強みを活かせるのではないかという方向性がみえてきています。

 

助成事業の成果をふまえた課題と展望:   

【Ⅰ】次の5つの評価軸※)それぞれについて、当事業において当てはまる具体的事例。あるいは、当てはまる事が現時点では無い場合、その点を今後の課題として具体的にどのように考えるか(自力での解決が難しい場合、他とのどのように連携できることを望むか)。

※この評価軸はソーシャル・ジャスティス基金がこれまでの助成事業の成果効果を分析した結果、アドボカシーを成功に導く重要な評価軸として導出した。

(1)当事者主体の徹底力
ワークショップを通じ「マイノリティの子どもから直面している問題とその解決に向けての声を聴くという姿勢を貫きました。解決に向けての方策については「文書にまとめていく」という当初の目標は、達成できませんでしたが、当事者の子どもが直面している課題を子どもの声から学ぶということはできました。活動を通じて様々な子どもたちの声をおとながそれをまとめて提言することは、当事者性が失われるだけでなく、子どもを利用してしまう活動となるため、どのように文書にまとめ、誰に届けていくのかについては、子どもたちとともに考える必要があると考えております。
実際の活動を通じて、活動に参加する子どもたちの状況に合わせながら信頼関係を構築して声を聴き、アドボカシーに具体的につなげることは1年間では厳しかったという課題がみえました。
課題背景には下記のようなものがあると整理しています。

・「子どもの権利」特に意見表明権を子どもたちが知らない。
想定はしていたのですが、知識として知らなくても、家庭や学校など社会の中でつらいことに直面している子どもがある程度いるだろうとの想定をしていました。しかし、それらについてはなしたあと、ではどうしたらいいかということを話すことを日頃あまりしていないようだったので、言語化するのが困難であったようです。

・子どもたちの声を聴く工夫
0歳~18歳未満の子どもたちそれぞれに自分の思いの表現の仕方、声の届け方があると思っています。申請段階では子どもの年齢層を細かく絞り込んでいなかったのですが、ワークショップを実際に実施してみて、小中学生と高校生では、表現力にかなり差が出ました。すたんどばいみーでは小学生が意見を出すことはハードルが高かったようでした。
一方で、にじーずで実施した最後のワークショップは、「学校について考えよう」というテーマで子ども、若者を対象に当事者と非当事者で関心のある人への参加を呼びかけた結果、10代後半から20代前半の子ども、若者が集まり、活発な意見交換がなされました。
それまでのワークショップでは、各団体の活動の中に第三者のシーライツスタッフが入って意見を聞いていくというかたちだったので、本来は学習の場であったり、自分らしくのんびりする場を求めてきている子どもたちのニーズとのギャップがありました。
初めから意見を表す目的をはっきりさせて場を設定してワークショップを開催する方が子どもたちが積極的に意見を出せることがわかりました。
今後の展望としては、子ども支援の団体スタッフへの子どもの意見表明や子どもアドボカシーに関する研修、および、アドボカシー活動のサポートをすることが当会の強みを活かせるのではと思っています。
一方で、表に出してもいいと子どもが表明したアンケートに書かれた意見やワークショップでの意見は今後のアドボカシーに活用していく予定です。また、今後も直接アドボカシーをしたい子どもを個別に募って意見表明の場をもうけることも重要であると考えています。

(2)法制度・社会変革への機動力
本の出版については、社会変革への機動力となったと考えています。全国の図書館に本が置かれていること、増版決定、メディアの取材などを通じて、イベントやワークショップなどの地道な活動だけではなく広く「子どもの権利」を伝える活動ができました。
ワークショップにおいては「文書をまとめて社会に届ける」という点では、本助成期間中は達成できませんでした。
しかし、子どもの声の届け先、その内容について具体的に見えてきたことで、次のステップを踏めると考えています。教育委員会や文部科学省、子どもの権利条例を定めた自治体などに子どもの声を届ける活動をおこなっていきたいと考えています。
活動を通じて、協力団体のスタッフが日々の活動の中で社会変革の必要性を痛感しながらも、目の前の子どもたちのニーズを満たす活動に注力し、子どもの声をアドボカシー活動につなげる、という視点での活動はスタッフにとって負担感が強いという印象を受けました。そうした場面で当会が効果的なアドボカシーの活動を共に考え実施したり、他団体とネットワークをつくることで声を大きくしていくことに意義があると感じています。

(3)社会における認知度の向上力
本を出版したことにより、「子どもの権利」「子どもの権利条約」およびシーライツの認知度が向上しました。

(4)ステークホルダーとの関係構築力(相反する立場をとる利害関係者との関係性を良好に築いたり保持したりする力)
<学校の先生>今回、出版した本は小学校高学年以上を対象としており、各学校に置かれることを想定して発行しました。本を通じて学校の先生に「子どもの権利」が普及することで、子どもの声が届きやすい社会になっていくと考えられます。

<子ども支援NGO・関係者>子どもの権利やアドボカシーについて子どもに関わるおとなに伝えることで、社会を変えていくちからが子どもにはあることを、子どもが知り、身近にいる団体スタッフが子どものちからをあらためて実感することができると思います。

(5)持続力
当会がカンボジアで実践している、子どもから子どもへ「子どもの権利」を伝える活動は、現在OBOGが活躍しながら現役の子どもたちをサポートする体制ができてきています。
また、ネパールでは子どもの意見を聞く制度が整っています。日本でも子どもの声を聴くということが、子どもの権利条例が定められた自治体で制度化されることをはたらきかけていきたいと考えています。

 

【Ⅱ】Ⅰの評価軸はいずれも、強化するには連携力が潜在的に重要であり、その一助として次の項目を考える。

(1)当事業が取り組む社会的課題の根底にある社会的要因/背景(根本課題)は何だと考えるか。
子どもの権利を子どもが知らないままおとなになるのは、教育学部で子どもの権利についての科目履修が必修ではなく、権利を教えられる教員が限られていないために社会全体で子どもの権利が普及していないということが根本原因と考えています。また、メディアでも取り上げないという課題が大きいと考えられます。
このため、子ども自身が自分に差別されない権利などがあることを知らず、権利侵害に気づくこともできず、声をあげることができません。
また、教員がマイノリティに配慮しなければならない責務(子どもの権利条約第30条、および、「国際的移住の子どもの人権に関する一般的意見23号(2017年)」を知らないため、特別なケアをする責任を果たそうとしません。
さらに子どもの声を聴く姿勢や制度が社会全体に不足しているため、子ども自身が声をあげても良いと思えるような環境が整っていません。
このため、声をあげた子どもに対しておとながその意見を軽んじたり、批判したり(わがまま、生意気、そのくらいで…などの発言)する状況がうまれています。そうしたことを防ぐためにも社会規範を変えることが課題だと考えています。

(2)その根本課題の解決にどのように貢献できそうだと考えるか。
広げよう!子どもの権利条約キャンペーンのネットワークなどと協働し、文部科学省に子どもの権利の必修化を要請したり、子どもの権利基本法制定を政府に要請することで根本的解決を図りたいと考えています。
また、SNSなどさまざまなメディアにはたらきかけることにより、子どもの社会を変える力に対する社会規範を変えることに貢献したいと考えています。
海外の活動では、「物乞い村」と呼ばれた村で、物乞いをしていた子どもたちが「物乞いには行きたくない」「学校に行きたい」と声をあげ、物乞いが激減しました。子どもたちは社会を変えることができる、という海外の事例を本、講座、研修、イベントなどで効果的に伝えることで人々の意識の変化に影響を与えたいと考えています。

(3)そのような貢献にむけて、どのような活動との協力/連携が有効だと考えるか。
外国につながる子どもに関して
外国につながる子どもにかかわっている教職員組合の先生、外国につながる子ども支援に熱心な教育委員会(浜松市、松阪市など)、多文化教育を進めている研究・実践者(小貫大輔東海大学)、小島祥美(愛知淑徳大学)と連携し、子どもの権利の視点から自治体の施策を改善する活動が有効と考えます。
LGBTの子どもに関して
LGBTの人権に関するNGO(にじーず、LGBT法連合会、アムネスティ日本)、川崎市や文京区などダイバーシティ施策に取り組む教育委員会と連携し、居場所をつくったり、研修を実施したり、相談窓口を増やしたりすることが有効と考えます。
不登校の子どもに関して
東京シューレ以外のフリースクールや多様な学びをもとめるネットワークNPOと連携する。子どもに関わるおとな(学校の先生、保育士さん、NGO関係者など)との連携が有効と考えます。

 

 

実施した事業の詳細: 

(1)2019年1月~9月:出版本の編集作業、および、イベント開催準備

201910月 合同出版より『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』を出版(初版3000部)

(2)20198月:開発教育協会(DEAR)のd-lab2019の自主ラウンドテーブルにおいて出版本の一部を使用し子どもの権利学習ワークショップを実施。

(3)20191130日 『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』出版記念イベント「今改めて考える子どもの声を聴く大切さ~実践の現場から~」を開催 

登壇者:

<こども>

坂口くり果さん(中学1年生。母子手帳に子どもの権利を載せる運動)

福原 立春香さん(高校3年生。新刊書で紹介されている

全盲のFTCJ子どもメンバー。)

<おとな>

【登壇】

荒牧重人さん(国連NGO子どもの権利条約総合研究所代表、山梨学院大学教員)

栗林知絵子さん(NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク理事長)

中島早苗さん(認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン代表)

甲斐田万智子(認定NPO法人国際子ども権利センター(シーライツ)代表理事、文京学院大学教員)

【ビデオレター】

岩附由香さん(認定NPO法人世界の子どもを児童労働から守るNGO・ACE代表)

鬼丸昌也さん(認定NPO法人テラ・ルネッサンス創設者・理事)

【執筆者によるミニリレートーク】

高橋恵里子さん(日本財団公益事業部国内事業開発チームリーダー)

奈良崎文乃さん(公益社団法人プラン・インターナショナル・ジャパン職員)

野村武司さん(東京経済大学教授)

辺見妙子さん(NPO法人青空保育たけの子代表)

時間:18時30分~20時00分

会場:文京学院大学 本郷キャンパス

主催: 認定NPO法人国際子ども権利センター(シーライツ)/ソーシャルジャスティス基金助成事業

協力: 広げよう!子どもの権利条約キャンペーン実行委員会

後援: 開発教育協会(DEAR)

参加者: 約70名(登壇者含む)

※別添資料「11月30日出版記念アンケート集計」

 

(3)子ども・若者とのワークショップの実施

Kaida SJF

Kaida SJF
写真上=子どもの権利を学べるすごろくゲーム(すたんどばいみーとのワークショップより)

Kaida SJF
写真上=子どもの権利が書かれたカードを活用しながら、「おとなや社会に言いたいこと」を書き出していく子どもたち(すたんどばいみーとのワークショップより)

役割分担

シーライツ:ワークショップ準備、当日のファシリテーション

すたんどばいみー:ワークショップ前後のミーティング、振り返りへの参加。事前準備、当日のサポート。

 

Kaida SJF

Kaida SJF
写真上=子どもの権利条約のメカニズム(子どもの意見を国連に届けることの意味)について説明するシーライツの甲斐田

Kaida SJF
写真上=「一番大切、必要と思うものに赤のシールを、その次に大切と思うものに青のシール、最後に黄色のシールを貼って」との呼びかけの結果(にじーずとの公開イベントより)

役割分担

シーライツ:ワークショップ準備、当日のファシリテーション

にじーず:ワークショップ前後のミーティング、振り返りへの参加。事前準備、当日のサポート。一般公開イベント当日のファシリテーション。

 

すたんどばいみーの子どもから出た意見

  • (高校生)小学校5年生は、いじめたりからかったりすることが多いから、先生がきちんと対応すべき。
  • 自分が行っていた学校には、ベトナム語の通訳の人がいて、国際教室があった。中2のときにベトナムからきた子どもがいて、日本語がわからないから、通訳したり説明をしたりした。先生はそれを当然としていたが、「僕ばかりに頼らないで何とかして」と思っていた。
  • 先生が子どもがわかるまで何度も繰り返すことが大事
  • 先生が「君たちが海外に行ってポツンと置かれたらどう思うか想像してみて」と話していたが、外国人の子どもの気持ちを想像させるようにしてほしい。

 

にじーずの子どもから出た意見

本を読んで

  • LGBTの子どもが悩むのは、その子が弱いからというような個人の問題ではなくて、権利の侵害であり、社会的な問題、社会的な損失だということがもっと認められるようになってほしい。
  • (本の記述箇所の)家の人に知られるのが怖いという部分に共感した。
  • カミングアウトをしていない子も多く、カミングアウトをされてから対応・配慮したり、対応・配慮を考えるのでは遅いと思う。

子どもの権利を学んで

  • すでに子どもの権利について本で知っていたが、もっと学校で教えるべきだと思った。
  • 参加の権利について。自由な意見表現を子ども同士で非難し合うこともあるので、子どもにも相手の権利を守ってほしいし、そのように教育できるおとなが増えるといいと思う。
  • いろいろな意見が出て、どれも大切な権利だと思った。
  • じっくり考えたことがなかったので、難しかったが、大事だと思った。
  • 人によって大事と考える権利が違って興味深かった。

 

どんな先生・学校がいいか

  • 同性愛についてクラスメートたちが差別的な発言をしたときに一緒になってからかうようなことをしない先生
  • 自分らしく過ごせる学校
  • 理解しようとしてくれる先生
  • マイノリティが相談しやすく、すぐ対応できる学校
  • 当事者のことを聴いてくれる先生
  • LGBTが求めることについて理解してほしい。秘密を守ってとか、発言気をつけてと言ってほしい。
  • 一人ひとりが違うこと
  • (若者)性的指向や自認が違っても当たり前な学校。
  • 違いをそれぞれ受け入れられる場と支援。
  • 自分の価値観にとらわれずオープンマインドであたたかい先生。

 

(4)2019/12/14 アドボカシーカフェへの登壇

【登壇者】

甲斐田万智子(国際子ども権利センター[シーライツ]代表理事)

遠藤まめたさん(にじーず代表)

彦田来留未さん(東京シューレ非常勤スタッフ)

 

(5)事業実施のためのミーティング

担当者2名による定期的(月1~2回程度)なミーティングの実施。

チームメンバー(理事3名、インターン1名、スタッフ1名)によるミーティングを随時、実施。

ワークショップ、イベント、アドボカシーカフェ実施のための他団体とのミーティングを随時、実施。

 

(6)本事業を通じた組織基盤強化

これまでの組織の知見(海外事業、子ども参加事業など)をどのように本事業に活かしていくのか、本事業を通じて支援者を獲得する方策について、全理事及びアドバイザーと戦略を検討しました。

 

 

 

 

 

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