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ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)第2回助成先
「環境・持続社会」研究センター(JACSES助成事業最終報告(Dec.2014)

団体概要

 1992年の地球サミットを契機として、市民の立場で独立した研究・政策提言・情報提供を行うNGOの構想が提起され、1993年に設立。団体の目標は、幅広い市民と専門家の参加と協力のもと、地球規模で「環境的適正」と「社会的公正」を実現すること。
 日本から途上国への開発援助・金融における環境破壊/人権侵害が深刻化する一方で、その回避・問題解決に取り組むNGOが日本で少なかったことから、1995年に「持続可能な開発と援助プログラム」を開始。
 原発輸出が特に途上国の環境・人権に深刻な影響を与え、途上国NGO・市民から、その回避・問題解決の声が強く要請されていたことから、2009年より原発輸出による途上国市民の被害回避の活動を開始。

 

助成事業名原発輸出による社会的不公正・途上国市民の被害回避を実現する政策・体制構築のためのアドボカシー活動

 本活動では、原発輸出による社会的不公正・途上国市民の被害の回避を実現することを目的として、1)原発輸出に関する国内外の最新動向及び不公正・被害を回避する手法・戦略の調査、2)調査提言ペーパー及びプレスリリースの作成・送付、3)各セクターのキーパーソン等との会合を通した提言普及、4)ウェブサイト構築・充実化を実施する。

助成金額 : 50万円

助成事業期間 : 2013年10月~2014年9月

助成事業の成果・助成の効果:

 1) 国会議員の理解促進:トルコとの原子力協定は可決してしまったものの、トルコにおける地震リスク、トルコ市民の反対運動、税金を使った不透明な原発立地調査、日本側の安全確認体制の問題点(独立性の欠如)等の問題に関する与野党議員の理解を促進することができた。
 2) 市民の問題意識向上・市民参加拡大:要請書への賛同、セミナー開催、メディア掲載等を通じて、市民の原発輸出に関する問題意識を向上し、政治への市民参加を拡大することができた。
 3) トルコの市民団体との連携強化:提言発信・普及においてトルコの市民団体との連携を強化することができた。

 

助成事業の成果をふまえた今後の展望:

 1) 最新動向・活動戦略の調査:特に現在、日本政府の予算で実施されているトルコの原発立地調査の報告書の情報公開と内容分析を予定。また、インドやサウジアラビアとの原子力協定締結、原発輸出における安全確認制度の策定も予定されているため、調査を継続(2014年10月に福島大学の研究会に招聘。11月に原子力市民委員会の勉強会に講師として招聘)。
 2)調査提言ペーパー・プレスリリース送付:上記追加調査等に基づき、調査提言ペーパーの内容を更新し、各セクターへ送付。適宜プレスリリースを送付。

 3) 会合・セミナー等を通じた提言普及:国会議員・議員秘書・政策担当者等と更なる会合を持ち、意見交換を行いつつ提言を普及。
 4) 情報・提言の普及:継続してウェブサイトを充実化する。書籍『日本からベトナムへの原発輸出(仮題)』(明石出版)出版(2015年春頃を予定)。

 

助成事業計画

助成申請書提出時の事業計画は以下の通り:
・2013年10月:企画・調査チームを組織し、企画内容・調査方法・提言内容等を議論。調査開始。政策担当者・メディア・NGO・研究者等との意見交換開始。ウェブサイト構築開始。
・2013年12月:〈トルコ・UAEとの原子力協定の国会承認が行われる可能性が高い時期〉調査提言ペーパー(政策担当者のみならず、一般にも分かりやすいよう作成)・プレスリリースを作成・送付。各セクターのキーパーソンと個別会合を開催しつつ、議員・市民向け勉強会等を開催。
・2014年 4月:〈JBIC環境社会配慮ガイドラインの過去案件実施レビューが実施されるとともに、JBICは原発指針を別途作成予定で、基準・審査体制についても注目が高まる時期〉調査提言ペーパー・プレスリリースを作成・送付。各セクターのキーパーソンと個別会合を開催。

 

事業計画の達成度:

 1) 最新動向・活動戦略の調査:当初の計画に加え、原発輸出問題に関する福島大学の研究会への参画や原発輸出に関する研究者・NGOとの共同書籍出版プロジェクトへの参画等、調査・情報交換の多様化を図ることができた。
 2) 調査提言ペーパー・プレスリリース送付:当初の計画(調査提言ペーパー・プレスリリースの送付)に加え、要請書に対する団体・個人署名を募ることによって、多くの市民の声を国会議員等に提示することができた。また、トルコ現地の団体との連携を図ることで、現地の市民の声を国会議員等に提示することができた。
 3) 会合・セミナー等を通じた提言普及:当初の計画(会合・勉強会開催)に加え、参議院外交防衛員会の参考人質疑での参加・発表によって、市民にとってアクセスの難しい与党議員に対しても提言を普及することができた。
 4) 情報・提言の普及:当初の計画(ウェブサイト充実化)に加え、メディア掲載・出演・寄稿によって、さらに情報普及を拡大することができた。

 

実施助成事業と内容

SJF2013助成先_JAXSES
写真=参議院外交防衛委員会・参考人質疑の様子(2014/04/15)©JACSES

 1) 最新動向・活動戦略の調査:原発輸出に関する国内外の最新動向及び不公正・被害を回避する手法・戦略を調査(特にトルコへの原発輸出の問題点を重点的に調査)。他のNGO・研究者等との意見交換・社会対話等を通じ、活動戦略・提案内容を精査・構築(原発輸出問題に関する福島大学の研究会に招聘され参画、原発輸出に関する研究者・NGOとの共同書籍出版プロジェクトに参画)。
 2) 調査提言ペーパー・プレスリリース送付:調査提言ペーパー(トルコとの原子力協定締結に関する緊急要請・日英版)を作成し、団体・個人の署名を募集。142団体、3270名(うち海外1805名)の署名とともに国会議員(両院議長・衆院外務委員・参院外交防衛委員計52名)に送付。また、トルコの原発予定地の住民の要請書(地元住民2871名が署名)を日本語に翻訳し、同時に送付。メディア担当者(40名以上)に調査提言ペーパー及びプレスリリースを送付。
 3) 会合・セミナー等を通じた提言普及:参議院外交防衛員会に参考人として招致されトルコの原発輸出問題を指摘、国会議員と議論。各セクターのキーパーソン等(民主/維新/みんな/社民/無所属の国会議員及び議員秘書、財務/外務/経産の政策担当者等)と会合を持ち、意見交換を行いつつ提言を普及。議員会館にて原発輸出問題に関するセミナーを開催しつつ、他NGO主催のセミナー等に招聘され参画・発表(計7回)。
 4) 情報・提言の普及:情報・提言を網羅したウェブサイトを構築・充実化し、最新動向及び提言を普及。メディア(朝日、東京、赤旗等の新聞記事に掲載、インターネットTVに出演、岩波『世界』、『社会運動』、『ヒューライツ大阪』等に寄稿)、関連メーリングリスト(NGO300名以上)、メールマガジン(購読者1000名以上)等を通じて普及。書籍『日本からベトナムへの原発輸出(仮題)』(明石出版)の出版を準備中。
※本活動に関連する調査提言ペーパー・プレスリリース・セミナー発表・掲載記事等は、こちらから。

 

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ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)第3回助成発表フォーラム2015

開催決定! =15年1月16日(開場18:00)=詳細はこちらから。

 

SJFの助成事業の詳細はこちらから。

ご支援を募っております。詳細はこちらから。(税金の控除がご利用できます)

 

 

 

 

 

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