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ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)第8回助成


NPO法人 OurPlanet-TV
SJF助成事業中間2次報告(20年12月

 

助成事業名ビデオ・プロジェクト~甲状腺がんになった私たちの声を聞いてください~  

 本プロジェクトは、社会から孤立し、隠された存在となっいる小児甲状腺がん患者の声を可視化し、患者の存在を社会に伝えるためのプロジェクトである。映像を通して、これまで封印されていた患者と家族のリアルな声を、国内外に広く発信することを目指す。
  • 原発事故から現在までの体験の記憶を喚起して、初期被ばくの状況を詳細に映像証言として残す。
  • 患者と家族が、ライフストーリーを口にすることで、低下している自尊心を高め、エンパワメントに繋げる
  • 患者の声を可視化し、低下している社会的関心を喚起する
以上の3点を目的とする。

 

事業計画 


  • 証言記録(7月〜2021年3月)

 原発事故直後の状況からがんと診断され、手術を受けた時の思い。将来への不安などに関してインタビューし、ビデオに記録する。目標人数は10人。なお一人当たりのインタビュー時間は2〜3時間から最大2日程度を想定している。


  • 編集作業(10月〜2021年5月)

 福島の情景を盛り込みながら、若い患者の思いが伝わる20〜40分程度(予定)のビデオ作品を制作する。なお、編集にあたっては、ワークインンプログラスの手法を使い、インタビューを受けた当事者が作品に意見を言える方法を取り入れる。


  • 上映会(21年6月頃を想定しているが未定)
 

助成金額 : 100万円

助成事業期間 : 2020年1月~2021年6月 ※コロナ影響により助成期間を延長。

実施した事業と内容:  

 福島の四季折々の映像を織り交ぜながら、証言を重ねることを計画しており、これまでに5回の撮影を終えた。またそのうち1回は、甲状腺がん当事者も撮影に参加した。

 また、10月より患者家族に映像によるインタビューを開始し、これまでに5人の撮影を終えた。

250SJF20190723
写真上=小児甲状腺がん患者と家族、世話人らが支援者へ送る押し花はがきを制作

 

助成事業の目的と照らし合わせ 効果・課題と展望   

【Ⅰ】次の5つの評価軸それぞれについて、当事業において当てはまる具体的事例。あるいは、当てはまる事が現時点では無い場合、その点を今後の課題として具体的にどのように考えるか(自力での解決が難しい場合、他とのどのように連携できることを望むか)。

(1)当事者主体の徹底力 

 当事者が子どもから若年期にあたるため、主体性をもって取り組むのは難しいが、関わりが深まっており、作中には当事者の様々な表現が加わる見通し。

(2)法制度・社会変革への機動力

 医療関係者や子ども支援などに関わるさまざまな立場の人たちともつながり、原発事故に伴う被曝と健康影響について、事故からまもなく10年を迎える今こそ、共に考えられる環境づくりに取り組んでいく。作成したビデオは関係省庁や政治家、自治体などにも提供したい。

(3)社会における認知度の向上力

 子どもの甲状腺がんについては、マスメディアがほとんど報じなくなってしまった現状を踏まえ、上映会や展示をきっかけに戦略的な広報を行い認知度の向上を目指す。また、これまで声を上げられなかった患者、家族の貴重な証言に触れられる場として、対話が深まるような仕掛けを考えたい。

(4)ステークホルダーとの関係構築力(相反する立場をとる利害関係者との関係性を良好に築いたり保持したりする力)

 証言の収集をする過程で、当事者グループである「甲状腺支援グループあじさいの会」や支援団体「3・11甲状腺がん子ども基金」との協力関係を強化したい。甲状腺がんの問題を封印したいという立場をとる人々との関係性については、非常に厳しいバッシング等も予想されるため不確定要素ではあるが、引き続き注視したい。

(5)持続力

 4年間の蓄積の上に、ようやく本プロジェクトを始動した。さらに息の長い取り組みにつなげるための一歩と考えている。

 

今後の事業予定

 すべての事業がやや遅れている。GoToトラベルの始まった10月から撮影を開始しているが、コロナの影響で思うようには進んでいない。

 上映機会等については、新型コロナウィルス感染症の状況を見ながら判断する。現在のところ、今年6月頃をめどにお披露目を検討中だが、オンラインの活用も含め、コロナや社会情勢に合わせた効果的な方法を考えたい。  ■

 

 

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