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ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)第4回助成事業最終報告

NPO法人 WorldOpenHeart 活動報告(2017年5月

団体概要
差別や排除に苦しむ社会的弱者や少数者への直接的支援、社会啓発活動、研究活動を目的とする。現在は、日本で忘れられた存在だった加害者家族の支援を中心に行う。加害者家族のための相談、同行支援、裁判協力などの直接的支援及びシンポジウムなどの啓発活動、研究活動を行う。

 

助成事業名:『加害者家族の現状と支援を考えるシンポジウムの開催

 日本における加害者家族は社会的差別に晒されており、当事者が自ら声を上げて権利を主張することには大きな社会的リスクが伴うことから、その存在自体が可視化されていない。それゆえ、加害者家族の現状は見えず、支援策も見出し難かった。本事業を通して、加害者家族の問題を社会と共有したい。

 

事業計画 

 東京、宮城、名古屋、大阪、福岡など協力者や協力団体がいる地域を中心として、加害者家族に関するシンポジウムを開催し、社会に問題提起することをまとめとする。シンポジウム開催までに、全国を対象とした加害者家族への相談業務を通して、各地の専門家とのネットワーク構築及び、ボランティアの獲得を念頭に置き、新たな協力団体、協力者といった支援ネットワークを構築することを目的とする。

助成金額 : 100万円

助成事業期間 : 2016年1月~2017年3月

実施した事業と内容: 

①日常的な広報
全国からの相談業務、取材依頼、講演依頼、学会報告などを通して、全国各地のネットワーク構築に努める。ホームページ、ブログ、SNSでの広報を行う。

②全国各地の協力者とのネットワーク構築
弁護士、臨床心理士、ソーシャルワーカー、矯正施設関係者、受刑者支援団体、依存症回復支援者などとのネットワーク構築に努める。

③法務省の人権週間12月4日~10日に合わせてシンポジウム開催。
【12月6日】秋田会場。

【12月9日】大阪会場(写真下=日本の加害者家族支援団体代表ツーショット、佐藤仁孝氏(NPO法人スキマサポートセンター代表)と)大阪会場、日本の加害者家族支援団体代表ツーショット、佐藤仁孝氏(NPO法人スキマサポートセンター代表)

【12月10日】東京会場(写真下=「加害者家族の子どもたちの人権」と題し、小宮純一氏(ジャーナリスト)、五十嵐弘志氏(NPO法人マザーハウス代表)、宿谷晃弘氏(東京学芸大学准教授)と)。「加害者家族の子どもたちの人権」(東京八重洲会場)、小宮純一氏(ジャーナリスト)、五十嵐弘志氏(NPO法人マザーハウス代表)、宿谷晃弘氏(東京学芸大学准教授)

【12月11日】仙台会場(写真下=「加害者家族の人権を考える」と題し、遠藤涼一氏(弁護士)、鈴木俊博氏(東北会病院ソーシャルワーカー)と)。「加害者家族の人権を考える」(仙台会場)、遠藤涼一氏(弁護士)、鈴木俊博氏(東北会病院ソーシャルワーカー)

④アドボカシ―カフェ・リピート
3月25日東京都内「対談 被害者家族×加害者家族」

※もととなったSJFアドボカシーカフェ『加害者と被害者―家族支援について考える―』の詳細報告はこちらから。

 

⑤報告書『加害者家族と人権』を作成
以下この報告書より)
加害者家族の現状と支援」(阿部恭子氏)はこちらから。

加害者家族と共謀罪」(講演会講師は草場裕之弁護士、文中「筆者」は阿部恭子氏)はこちらから。

犯罪加害者家族に対する支援を求める決議」(東北弁護士連合会)は東北弁護士連合会のホームページ( https://www.t-benren.org/statement/84 )から。 

 ※この報告書についてのお問い合わせは、WorldOpenHeart( http://www.worldopenheart.com/donation.html )まで。

 

事業計画の達成度:

 70%と評価
 ①法務省の後援事業の実績を作ることができた。
 ②NHKを始め、シンポジウムの取材を通して社会にインパクトを与えることができた。
 ③全国各地からボランティアを募集したところ、30名の応募があった。会員獲得にもつながった。
 ④イベント告知とメディアへの露出によって、相談者が増加した。

 

助成事業の成果・助成の効果:   

①秋田会場
参加者5名。報道5社。広報期間が短かく参加者は少なかったが、報道陣の関心が高かった。
②大阪会場
参加者20名。報道2社。日本で二つ目に設立された加害者家族支援団体NPO法人スキマサポートセンターと共同開催。
③東京会場(法務省後援)
参加者30名。報道4社。報道の反響が最も大きい。
④仙台会場
参加者20名。報道3社。参加費千円はハードルが高かったかもしれない。
⑤対談「被害者家族×加害者家族」(八重洲)
参加者30名。報道5社。被害者支援側との架け橋ができたことが大きい。

 

助成事業の成果をふまえた今後の展望:   

①本事業内容の継続
本事業をきっかけとして、法務省の人権週間に毎年、加害者家族に関するシンポジウムを開催し、法務省と社会への問題提起を続ける。法務省が、加害者家族の子どもへの差別について人権問題として認識するように提言を続けていく。

②メディアを通した問題の可視化
本事業におけるシンポジウムの内容は、今後、放送される可能性がある。本企画をきっかけとして繋がった取材陣による報道に期待。

③人権教育への加害者家族問題の導入
パネリストとして参加した東京学芸大学の宿谷准教授を始め、人権教育や法教育の中に加害者家族問題を取り入れていくことをさらに進めていく。

 

 

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