このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on Facebook
Post to Google Buzz
Bookmark this on Yahoo Bookmark
Bookmark this on Livedoor Clip
Share on FriendFeed
LINEで送る

ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)第12回助成中間報告

特定非営利活動法人School Voice Project(2024年6月)

助成事業名・事業目的

インクルーシブ教育/学校DE&I推進のためのアドボカシー活動

 〜マイノリティ当事者/支援者団体と教職員団体の対話・連帯を力に〜

  • 最終目的

 すべての子どもが、日々安心してしあわせに学校に通い、必要なケアや支援を受けて楽しく学ぶことができる学校教育の実現。多様な子どもたちが、それぞれに自分らしく、混ざり合って学び育つことができる学校環境をつくること。

  • 本事業の目的

①アドボカシー活動の社会的インパクトを中長期的に高める基盤として、インクルーシブ教育を共に推進していく当事者/支援者団体と教職員団体のネットワークを構築する。

②当事者/支援団体と学校現場の対話を通し、インクルーシブ教育/学校におけるDE&Iを推進するための施策を共同提言としてまとめ、具体化・整理・見える化する。

③広く社会に向けた発信と、文科省・教育委員会・議員等に向けたロビー活動を行い、政策形成・政策変更につなげること。

 

助成金額 : 100万円 

助成事業期間 : 2年間(2024年1月~25年12月)

実施事業の内容: 

  • 協働先団体への声かけ開始〜参加団体の確定(4月初旬)
    • 認定NPO法人3keys、一般社団法人にじーず、子どもの夢応援ネットワーク、DPI日本会議、一般社団法人多様な学びプロジェクト(認定NPO法人ReBit ※ロビイングには参加できないためオブザーブ参加)が参画。
      ※ただし提言内容がどうまとまるか、ロビイングをどのように実施していくかの方針が見えないと団体名を連ねることは難しいという団体が多いため、現段階では「提言づくりのプロセスに参画する」というところまでの合意である。提言書、記者会見、イベント、議員等への手交などに団体として参加できるどうかについては、都度相談となる。
  • 政策提言書の前提整理とフォーマット(議論の下地)の作成
    • プラットフォームミーティングにおける議論の前提を 「公立の」「“通常学校(小・中・高校)”の」「“通常学級”」を対象とする =私立学校、フリースクール、外国人学校、特別支援学校、特別支援学級については今回は議論しないこと、解決策(提言に載せること)に関しては「各学校や教職員の工夫で解決できそうなこと」ではなく、「制度設計での解決が必要そうなこと」を検討することと絞ることを決定。
    • 「マイノリティ属性ごと」ではなく、学校教育の要素を抽出した「トピックごと」に話し合うこととし、不登校、学習・授業、居場所、ルール・規範、成績・進路、人的資源、教員養成・研修、設備・ツール、行事・部活、というトピックを抽出。
    • 議論の記録と論点整理のためのフォーマットを作成。
  • プラットフォームミーティング始動
    • 5月18日@オンライン|議論の前提整理+各団体紹介・関係構築
  • School Voice Project のオンラインコミュニティ内で教職員の声を反映させるための「インクルーシブ教育しゃべり場」を設定(今後定期開催)
    • 5月21日@オンライン|不登校、学習・授業、居場所について
  • School Voice Project 内コアチームmtgを設定(事務局+現職教員3名)
    • 6月2日@オンライン|内部しゃべり場の内容を踏まえて「不登校」トピックの政策案のたたき台を作成
  • 参加団体の個別ヒアリングの実施(7月中には完了)
    • 6/5@オンライン|ReBit・齋藤さん
    • 6/8@オンライン|3keys・森山さん
  • その他School Voice Project 内の本プロジェクトマネジメントチームmtgを適宜実施(概ね隔週の頻度)

 

今後の事業予定 : 

  • 2024年 =「提言内容づくり」+「関係構築」がテーマ

毎月:プラットフォームミーティングを実施(オンライン・2時間)

毎月:オンラインコミュニティでの「インクルーシブ教育しゃべり場」
    School Voice Project 内コアチームmtg、マネジメントチームmtg
6月:参加団体の個別ヒアリングを引き続き実施(7月中には完了)

10月:プラットフォーム対話ワークショップ実施(丸1日)

11月:ガイドブック作成に向けた準備開始(内容構成・執筆依頼など)

秋頃:クラウドファンディング開始(2ヶ月程度)

※その他、協働団体と一緒にイベントを適宜実施(目的:社会発信+相互の学び合い・関係構築・コミットメント醸成)

  • 2025年=「社会発信」+「影響力の発揮」+「つながりの継続」がテーマ

3月:共同提言完成 / 書籍の原稿校了

  ※賛同人・賛同団体の募集(〜以後随時)

4月/5月:記者会見

4月〜6月:ロビイング注力期間

7月:イベントor議員向け勉強会

8月:イベントor議員向け勉強会

10月:ガイドブック公開&フォーラムイベント(公開)

11月〜12月:協働団体との今後に向けた調整、活動報告など

 

助成事業の目的と照らし合わせた効果・課題と展望:   

【Ⅰ】次の5つの評価軸それぞれについて、当事業において当てはまる具体的事例。あるいは、当てはまる事が現時点では無い場合、その点を今後の課題として具体的にどのように考えるか。

(1)当事者主体の徹底した確保

 現時点ではまずは協働先団体へのヒアリングやプラットフォームミーティングを通してマイノリティ当事者(児童生徒・元児童生徒)の置かれている状況について解像度を高めているところである。今後は現在学齢期にある当事者児童生徒に直接アクセスする必要があると考えている。SNS等での口コミも活用したいがヒューマンリソースを考えるとこれは秋に実施予定のクラウドファンディングと合わせて展開させるのが良さそうだと考えている。

(2)法制度・社会変革への機動力

 現時点ではトピック別に課題を洗い出し、議論の中でレバレッジポイントを探している段階である。ただ協働団体からミーティングに参加してくださっている方の中にはすでにロビイング経験が豊富な方が複数おられ、戦略立案においては積極的に助言・貢献をいただくことになっている。

(3)社会における認知度の向上力

 今はまだプラットフォームミーティングを設定して機能させていくことが最重要課題のフェーズであるため、本プロジェクトについての周知は図れていない。夏ごろから準備を始め、秋にクラウドファンディングを実施することで、本プロジェクトの認知を高め、マイノリティ当事者の声、教職員当事者の声が集まるようにしたいと考えている。また、クラファンと合わせて協働団体とともにイベントを打つことを通して、課題を世の中に発信していく。

(4)ステークホルダーとの関係構築力(相反する立場をとる利害関係者との関係性を良好に築いたり保持したりする力)

 まだプラットフォームミーティングが本格始動していない(5月は主に顔合わせ)がまずは協働団体に議論のテーブルについてもらうための調整ができたところである。まずはそこの関係構築に努めたい。行政などの交渉先とのやりとりが発生するのは主に2025年になると考えている。

(5)持続力

 課題である弊団体の財政基盤の脆弱さについては秋に実施予定のクラファンで認知拡大と資金調達を図りつつ、団体の活動に共感してくれた人たちを有料オンラインコミュニティ参加へ促していきたい。

 

【Ⅱ】Ⅰの評価軸はいずれも、強化するには連携力が潜在的に重要であり、その一助として次の項目を考える。

(1)当事業が取り組む社会的課題の根底にある社会的要因/背景(根本課題)は何だと考えるか。

 学校教育のリソース不足⇆教職員・教育行政および市民全般のマインドセット(子どもの権利の理解と社会モデル発想の不足)

(2)その根本課題の解決にどのように貢献できそうだと考えるか。

 当事者視点(マイノリティ当事者+学校現場の教職員当事者視点)に根ざした社会発信とロビイング。排除しない学校づくりのための指針・具体的方策のガイドブック化。

(3)そのような貢献にむけて、どのような活動との協力/連携が有効だと考えるか。

・プラットフォームミーティングを機能させ、協働団体間の関係構築をし、本プロジェクトへのコミットメントを醸成していくこと。
・世論喚起を図りそれを追い風としつつ、文科省をはじめとした教育行政機関に働きかける。
・国会議員等との院内勉強会の実施(2025年に向けて検討) ■

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on Facebook
Post to Google Buzz
Bookmark this on Yahoo Bookmark
Bookmark this on Livedoor Clip
Share on FriendFeed
LINEで送る