ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)アドボカシーカフェ第47回
3.11後 の子どもと健康
学校と保健室は何ができるか
~終了しました。報告はこちらから~
「3.11を体験した私たちが、これまでと同じような子どもへの関わりでいいの?」
これは、宮城県のある中学校の養護教諭の言葉です。
2011年3月11日、東京電力福島第一原発事故が起き、東北から関東の幅広い地域に放射性物質が拡散しました。
低線量の放射線被ばくによる健康への影響は看過されがちですが、チェルノブイリの事例が示すように、長い年月が経過した後にも顕在化します。とくに子どもに現れるさまざまな変調は、いち早く察知し対処する必要があります。それぞれの地域や学校では放射線被ばくから子どもを守るために独自の取り組みがなされているようですが、普遍化はしていません。
宮城県の大崎地区には、「3.11後」を意識して自分たちができることは何かと探りながら、子どもたちの健康状態を回復させ、被災した子どもたちを守る取り組みをしている養護教諭たちがいます。子どもの「健康観察」「健康診断」「救急処置」にはどのような視点が必要だと捉えられているのでしょうか。子どもや保護者との対話ツールとして「保健だより」をどのように活用しているのでしょうか。保健室という場をどのように活用しているのでしょうか。
今回ゲストに大崎市立の小学校の養護教諭、松田智恵子さんをお迎えし、みなさんの地域や学校で子どもたちの健康を守っていくために、どう連携したらよいのか一緒に考えます。原発事故から5年経ち、まさにこれから。実践例から学び対話する場へ、ぜひご参加ください。
養護実践研究センター代表、元聖母大学教授、茨城大学名誉教授。東京大学医学部保健学科卒業。
日本養護教諭教育学会、日本学校健康相談学会などの設立にかかわる。長年、養護教諭の養成にたずさわり、「養護学」の構築に力を尽くしてきた。
著書に『「あなたが大事」の伝えかた―保健室と養護学からのヒント』(2016年4月)ほか多数。
1984年より宮城県公立小中学校養護教諭。医療被曝やチェリノブイリ事故の健康影響について不安を感じ、啓発カレンダーや関連書籍を提示するなどの保健室経営を行っていた。
2011年の福島第一原発事故後、居住地や職場地域での汚染の現実に直面し、児童や保護者への情報提供の必要性を痛感する。地域の教育研修活動で放射能問題をテーマにした講演会や学習会の開催と、市民活動に参加し地域の除染や食品汚染測定、健康調査等の課題の学習や交流に取り組み、保健だよりや健康相談を通しての実践指導への活用を模索中。
■日時: 2016年11月19日(土) 13:00~15:30 (開場12:30)
■会場: 見樹院 2階 講堂
東京都文京区小石川3-4-14
(丸ノ内線/南北線・後楽園駅 徒歩15分、三田線/大江戸線・春日駅 徒歩15分)
■参加費: 一般1,000円/学生500円 当日受付にてお支払ください。
■ご案内状: こちらから。
■主催: 認定NPO法人まちぽっと ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)