ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)第3回助成
生活保護問題対策全国会議=助成事業中間報告(2015年7月)
◆団体概要:
すべての人の健康で文化的な生活を保障するため、貧困の実態を明らかにし、福祉事務所の窓口規制を始めとする生活保護制度の違法な運用を是正するとともに、生活保護費の削減を至上命題とした制度の改悪を許さず、生活保護法をはじめとする社会保障制度の整備・充実を図ることを目的として、2007年6月に設立された団体です。法律家・実務家・支援者・当事者などで構成されています。
◆助成事業名:『生活保護基準の引下げを阻止するともに生活保護の捕捉率100%を目指す事業』
声をあげにくい立場にある生活保護利用者とともに生活保護制度のさらなる削減に抵抗すること。
また、「最後のセーフティネット」である生活保護制度が、その利用資格のあるすべての人が制度を利用できるようになり、名実ともにこの国で暮らすすべての人の最低生活を支える制度となるよう、制度の内容を周知し、偏見を取り除くキャンペーンを行うこと。
◆事業計画 :
生活保護制度の削減を阻止するための活動としては、下記の諸活動を適時に組み合わせて行う。
1 意見書の発表(多くの他団体に連名を募ることも多い)
2 厚生労働記者会における記者会見(意見書の発表等に合わせて開催)
3 別会場における勉強会的記者会見(関心のある記者に時間をかけてレクチャー)
4 市民集会、国会議員会館における院内集会の開催
5 デモ
6 書籍の発行
年間の最も効果的な時期に3~5回程度、市民集会又は院内集会を開催する。
また、同様に3~5回程度、意見書等の発表に伴い記者会見を開催する。
(節目としては、新年度予算が始まる前である3月ころ、新年度開始後しばらくした7月ころ、概算要求が終わり年度末の予算編成に向けた9月ころ、最終予算編成の詰めが行われる11月、12月が予想される。)
捕捉率100%のホームページについては1年目に内容等の検討を行い、2年目には開設にこぎつける。
◆助成金額 : 60万円
◆助成事業期間 : 2015年1月~2015年12月
◆実施した事業と内容:
1月8日 生活保護の住宅扶助・冬季加算削減の動き等に関する記者会見(厚生労働記者会)。「住宅扶助基準と冬季加算の削減を既定路線とすることに厳重に抗議する声明」発表
3月5日 大阪市に「プリペイドカードによる生活保護費支給のモデル事業撤回を求める要望書」提出(160団体賛同)。記者会見(大阪市政記者会)。
3月29日 集会「徹底検証!!生活保護の住宅扶助基準・冬季加算引き下げは何をもたらすのか」(東京ウィメンズプラザホール)
6月18日 厚生労働省に「住宅扶助・冬季加算削減の例外措置の周知徹底と柔軟適用を求める要請書」提出。パンフレット「Q&A住宅扶助・冬季加算引き下げにどう対抗する?あきらめないで。闘うすべはある!」等発表。記者会見(厚生労働記者会)。
※ 他に、生活保護の捕捉率100%を目指すPT会議開催(2月3日、4月10日、6月4日、7月3日(予定))
◆今後の事業予定とその課題や展望:
●7月4日 設立8周年記念集会「“生活保護バッシング”を乗り越えて~つくりだそう、真の福祉国家を!」(日司連ホール)
●住宅扶助・冬季加算削減のQ&Aパンフレット(福祉事務所版)を作成し、全福祉事務所に送付
●難渋しているが、専門家の支援も得て、捕捉率100%PT会議を重ねHP作成に向けコンセプトを詰めたい。先行して、生活保護基準計算ソフトのスマホ版の制作に貴基金を活用することも検討している。