ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)第3回助成
人身取引被害者サポートセンター ライトハウス=助成事業中間報告(2015年7月)
◆団体概要:
国連の定める人身取引(「性的搾取」「強制労働」「臓器摘出」)の中でも、特に「性的搾取」の被害にあっている人々の支援、救済を行なう。「被害者への相談・直接支援」「啓発・啓蒙」「政策提言」を活動の3本柱とし、人身取引の無い社会の実現を目指す。
◆助成事業名:『児童・青少年向け人身取引被害者のための専用サイト/アプリ開発プロジェクト』
人身取引被害に対応した啓発や、相談支援を行うことを目的とした専用サイト、およびアプリの開発を行い、JKビジネスに代表される児童や未成年者の被害者の救済、支援、また予防に寄与する。
◆事業計画 :
【啓発アプリ】
既に発刊した啓発マンガプロジェクトの成果を用いてスマートフォン上から、当該マンガを閲覧できる仕組みを構築する。
【相談アプリ】
現在、当団体はコミュニケーションアプリLINEを使った児童や未成年者向けの人身取引被害相談窓口を設置しているが、当団体支援員が長時間、1名の相談に拘束されてしまう問題があるため、複数の被害者に対し、救済の手が行き届いていない。この問題を克服するために、啓発アプリと連動した形で人身取引被害に特化した相談支援アプリを構築する。
支援員はネットに接続されたパソコンがあれば、どこからでもボランティアとして参加できる革新的なクラウドアプリを制作すると同時に、相談支援の水準を保つため、相談支援ボランティアを養成するためのマニュアル作成も実施する。
◆助成金額 : 80万円
◆助成事業期間 : 2015年1月~2015年12月
◆実施した事業と内容:
【啓発アプリ】
2015年4月に発刊したマンガプロジェクトに対して、スマホで閲覧可能な形式に変換を行った。変換だけでは微調整とウェブ・アプリとして配信するための多少のシステム開発が必要である。
【相談アプリ】
2015年12月の公開に向けての基本設計が完了し、現在は詳細設計中である。
◆今後の事業予定とその課題や展望:
児童や未成年者の福祉支援制度は、現代のJKビジネスに代表される児童や未成年者に対する人身取引ビジネスに対応し切れていない現状があることから、今回の支援アプリの開発を、被害の早期発見、被害者の早期救済に繋げるための手段として考える。
啓発アプリは既存の啓発マンガを元に制作する。当初はこれらのマンガを不正コピー対策など複雑な機構を用いた形で配布する予定であったが、ウェブ・アプリとして作成し、多くの人が誰でもアクセスできるように修正する予定である。これにより、当初必要としていた工期の大幅な短縮を行えた。工期の短縮によって獲得できる時間を相談アプリの製作に重点的に割り当てる。プログラマーを2名~2.5名配置して開発を行い、12月1日に正式運用の開始を予定している。
【相談アプリのスケジュール】
7月初旬:詳細設計開始
7月中旬:画面遷移・設定・画面設計
→【相談者】ログイン関連処理
7月末 :詳細設計完了
→【相談者】ログイン関連処理
7月下旬~9月末:システム製造期間
7月下旬:画面遷移・設定・画面設計開始
→【相談者】チャット関連処理
【管理者】相談者(ユーザー)管理処理
8月初旬:画面遷移・設定・画面設計
→【支援者】ログイン関連
【支援者】支援操作画面
【管理者】タグ・タクソノミー
8月中旬:デザイン・画面設計等
→全体デザイン設計
【支援者】チャット関連
9月初旬:画面遷移・設定・画面設計等
→【相談者】マンガアプリ
【相談者】ウェブアプリ、スマホアプリ化
9月下旬:画面遷移・設定・画面設計等
→【相談者】マンガメニュー
10月初旬~11月初旬:各項目のテスト修正
11月1日:ベータ版公開・テスト運用・サンプリング・不具合修正等
12月1日:正式版公開