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【ソーシャル・ジャスティス雑感】 夫婦別姓選択制を思う (轟木洋子)
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 この原稿を書いている今日、7月18日、夫婦別姓選択制を望むカップルによる裁判が東京地裁で始まった。カップルは世田谷在住で、国や自治体を訴えているものだ。同様の裁判として全国で6組目という。この裁判の原告カップルは事実婚30年。結婚当時は「どんなに遅くとも21世紀が来る前には法律が変わるだろう」と考えていたそうだが、21世紀も18年経ってなお制度は変わっていない。

 3~4年前に米国の女性国会議員が来日した際、その講演を聞く機会があった。日本では安倍首相が「女性の活躍」を声たかだかにうたっており、米国でもそれがおおいに評価されていた。その来日した女性議員の講演は、安倍内閣の女性活躍の政策を絶賛し、日本の女性の今後の活躍に期待しているというものだった。
 講演会の最後にフロアからの質問を受ける時間が設けられていたので、思い切って挙手をし、「日本では婚姻の際には、両者どちらかの姓に統一しなければならず、別姓が認められていない。そして、ほとんどの場合には女性が姓を変えることとなっているが、どのように思うか」と尋ねてみた。返ってきた答えは「では、ミドルネームを使ったらどうですか? あるいは二つの姓をハイフンで結ぶ方法もありますね」というものだった。
 思えば知り合いにマツピソさんという米国籍の人がいた。彼女はもともと松本さんという日本人。結婚した相手はピソットさんというフランス系で、婚姻に際して、このふたつの名前を使って新しい姓を作ったと言っていた。
 米国議員の答えには苦笑するしかなかったのだが、そもそも「家」制度とか「戸籍」などがない米国人に尋ねても、なかなか理解してもらえないのは当然かと感じた次第。

 もちろんこの夫婦別姓選択制の問題は、私達日本人で取り組んでいくしかない。法務省のホームページによれば、すでに平成8年に法制審議会で「民法の一部を改正する法律案要綱」が答申されているという。また、これを受けて法務省では,平成8年及び平成22年にそれぞれ改正法案を準備。しかし、「国民各層に様々な意見があること等から,いずれも国会に提出するには至らなかった」と記されている。
 それから6年、今年2月の内閣府の世論調査では、別姓選択制を「導入してもよい」という答えた人の割合は42.5%、「必要はない」の29.3%を上回っている。
 先の裁判も応援していきたいが、一方で民法改正こそ進めるべきである。与野党を超え、女性の国会議員の皆さん、そして男性の議員の皆さんも、「すべての女性が輝く」ために、すぐにでもこの制度改革に着手してください!

 

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今月号の執筆者プロフィール
●轟木洋子 [SJF審査委員。 元(公財)ジョン万次郎ホイットフィールド記念国際草の根交流センター事務局長。 民間企業を経て、アムネスティ・インターナショナル日本支部のキャンペーン・オフィサー、日本フォスター・プラン協会の広報室長を担当後に、米国の大学へ留学。帰国し「シーズ=市民活動を支える制度をつくる会」プログラム・ディレクターとして支援税制の成立・改正運動等に関わった。]
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